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【愛知】田原に障害者働くカフェ開店 就労支援の拠点に

2009/12/02

 障害者に働く場を提供するカフェ「villa波(うぇ~ぶ)」が田原市高松町にオープンした。健常者のスタッフと一緒に接客や調理などを担当。同市内の障害者の就労支援の拠点を目指し、働く障害者を募っている。

 カフェは豊橋市で障害者を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)「ふぃ~る工房」が設立した。神谷順子代表は「田原には障害者の働く場所が少なく、地域で安心して利用できる施設を目指した」と話す。

 店舗は築93年の平屋の古民家を所有者から借り、約1000万円かけて改装。日本家屋の落ち着いた雰囲気を保ちながら手作りの照明を足元に配置するなど隠れ家カフェ風のデザインだ。メニューは地場野菜をふんだんに使ったパスタが中心。現在はキャベツやブロッコリーを使った料理を提供する。

 カフェで働く障害者は、知的障害のある40代の男性と50代の女性の計2人。開店当初は接客に戸惑いも見せていたが、徐々に来店客に笑顔を見せるなど仕事に慣れてきたという。カフェでは今後、障害者スタッフを10人まで募る方針。カフェでの仕事以外に古民家の敷地内で整備が進むハーブ園などでの農作業も予定している。

 カフェスペースとは別に古民家内に整備した別室では、障害児の一時預かりサービスも行う。神谷さんは「障害者が集う拠点として多くの人に(カフェを)知ってほしい」とPRする。

 カフェは毎週金曜と土曜の午前11時から午後3時まで営業。利用者が増えれば営業日を増やす。問い合わせは「villa波」=電0531(45)3531=か、「ふぃ~る工房」=電0532(26)6321=へ。

 (藤原哲也)