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【三重】障害者雇用率、再び全国最下位 県内企業

2009/11/25

 県内の民間企業のことし6月1日現在の障害者雇用率は1・5%と前年より0・01ポイント上がり、2年連続で改善したことが三重労働局の調査で分かった。しかし、全国平均の1・63%を大きく下回っており、都道府県別で2007年以来、再び最下位となった。 

 調査は、障害者雇用促進法で1人以上の身体、知的障害者を雇用することが義務付けられている従業員56人以上の821社が対象。労働局が各社に報告を求めて集計した。

 1・8%の法定雇用率を達成していない企業は51・3%で、前年より1・5ポイント悪化。雇用されている障害者数(重度障害者は1人を2人分として計算)も2210人と前年より18人減った。

 企業規模別の雇用率は、従業員1000人以上の大企業だけが法定を上回る1・87%。一方、中小規模の56~99人は1・44%、300~499人も1・45%にとどまっている。

 産業別では、生活関連サービス業・娯楽業が2・01%が最高。運輸業・郵便業1・69%、医療・福祉1・66%、製造業1・62%、宿泊業・飲食サービス業1・53%、建設業1・5%と続き、そのほかの業種は県平均を下回っている。

 2・1%の法定雇用率が適用される自治体では、県が前年比0・06ポイント増の2・63%。市町では9月1日現在、伊賀、志摩、菰野、大台の4市町が未達成となっている。

 県内で障害者雇用が進んでいないことについて、同局職業対策課は「景気悪化で製造業を中心に解雇が広がっているのも要因」と指摘。「結果を厳しく受け止め、特に雇用状況が悪い中小企業を重点的に訪問して理解を求めていく」と話している。 

 (平井一敏)