2009/10/30
厚生労働省が30日発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は0・43倍で、過去最悪だった前月より0・01ポイント上昇した。求職者1人に対する求人数を示す求人倍率の改善は07年5月以来、2年4カ月ぶり。
総務省が同日発表した9月の完全失業率(季節調整値)は、前月より0・2ポイント改善の5・3%だった。失業率の改善は2カ月連続。
エコポイント制度やエコカー減税の効果などで生産が持ち直したことを背景に求人が増加し、求人倍率や失業率の改善につながった。ただ景気の先行き不透明感から、新規採用に慎重な企業が依然多い。
長妻昭厚生労働相は同日、閣議後の記者会見で「(雇用環境は)依然厳しい状況に変わりはない」と説明。今月23日に策定した介護分野の雇用創造などを柱とする緊急雇用対策を着実に実行する考えを強調した。厚労省は雇用情勢の判断を「さらに厳しさを増している」から「依然として厳しい状況」に改めた。
男女別の失業率は、男性が0・2ポイント低下の5・6%、女性が0・1ポイント低下の4・9%。完全失業者数は、前年同月比92万人増の363万人。うち勤め先の都合による失業者は51万人増の113万人だった。
就業者数は前年同月比98万人減の6295万人。製造業の就業者は81万人減の1061万人で、減少幅は前月(112万人減)に比べ縮小した。
都道府県別の有効求人倍率を見ると、最も高かったのは香川県で0・62倍。最も低いのは沖縄県の0・27倍だった。
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