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【愛知】刑務所出所者らをサポート 県就労支援機構が発足

2009/10/29

 刑務所や少年院から出所した人たちの社会復帰をサポートするNPO法人「県就労支援事業者機構」が設立され、28日、名古屋市内のホテルで総会を開いた。企業に採用を呼び掛けるほか、一般の会員も募り、活動の輪を広げる。

 同機構によると、刑務所出所者のうち犯罪を繰り返すのは、仕事がない人が、仕事がある人の約5倍に上る。この機構は就労支援が犯罪抑止につながるとの考えから、保護司と財界が連携して全国各地で県ごとに組織され始めている。県内では電力や鉄道、自動車、鉄鋼の大手企業役員も会員に名を連ね、25人でスタートした。

 県内では出所した人を積極的に採用している事業所は約550社あり、建築や溶接などがほとんど。理事長に就任した保護司で知多市の会社社長切中厚美さん(68)は「小さな事業所で社長が家族同様に面倒をみる方が更生に結び付くことも多い。たくさんの業種の事業所に参加してほしい」と話している。

 問い合わせは事務局の名古屋保護観察所=電052(951)2949=へ。

 (丸田稔之)