中日新聞CHUNICHI WEB

就職・転職ニュース

  • 無料会員登録
  • マイページ

【社会】非正規の4割「社員並み仕事」 厚労省調査

2009/09/30

 契約社員やパート、派遣労働者など決められた雇用期間で働いている「有期契約労働者」に関する厚生労働省の調査で、全国の有期契約労働者の40%超が正社員並みの仕事をしているとみられることが分かった。有期契約労働者を雇用している企業のうち、半数以上が「雇わないと事業が成り立たない」とした。

 企業が正社員の代替として低賃金短期間の非正社員を雇い、人件費を抑えつつ雇用調整に利用していると指摘されていたが、厚労省調査のデータで実態が示されたのは初めて。

 調査は有期契約労働者を「正社員同様型」「高度技能活用型」「軽易型」など初めて職務別に5分類し7月に実施。約6200社から得た回答を、総務省の「事業所・企業統計調査」などの数値で全国平均になるよう補正し7月1日時点の状況を推計した。その結果、36%の企業が有期契約労働者を雇用。有期契約労働者のうち41%が正社員並みの仕事を任されていた。軽易型の人は54%、高度技能活用型の人は1%だった。

 基本給の水準は正社員の6割以上8割未満とした企業が32%で最多。正社員と同額程度は16%。一方、3つまでの複数回答可で雇用理由を聞くと、業務量の変動に対応するためとする企業が39%、人件費を低く抑えるためが38%だった。