2009/06/02
両親が解雇されるなど、厳しい経済状況にある外国籍の高校生を支援する県国際協会の奨学金に、定員を超える応募があり、協会は定員を拡大して応募者全員に奨学金を支給することを決めた。
応募者全員への支給が決まったのは「緊急支援特別枠外国籍学生びわこ奨学金」。昨年末からの経済情勢の悪化を受け、これまでにあった奨学金に特別枠を設ける形で、4月に募集を始めた。外国籍の生徒で保護者が失業、事業破産した人が対象。支給額は県立高校の学費などに相当する年間15万円。
当初枠は16人だったが、1カ月の応募期間で予想を超える26人の応募があった。当初は選考して対象者を決める予定だったが、どの生徒も非常に経済状態が厳しく、人数を絞らずに枠を拡大させることを決定。補正予算を組み、全員への支給を決めた。
協会に届いた申請書から、保護者の置かれた厳しい状況がまざまざと読み取れたという。具体的に将来就きたい仕事を挙げていた子どももおり、「金銭的な問題で子どもの夢が終わるのはつらい。親も勉強を続けさせたいという思いが強い。勉強を続けることで、多くの子どもの将来ができたら」としている。
(小西数紀)
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