2009/05/23
来年3月に大学、短大、専門学校を卒業予定の学生を対象にした就職面接会「ふる里就職の集い飯田2010」が22日、飯田市内で開かれた。参加企業は33社、求人数は128人と、ともに近年にない少なさで、「100年に一度」と称される不況の実態が浮き彫りになった。
飯田公共職業安定所などによると、参加企業は前年度比41%減、求人数は同63%減。特に製造業の参加企業は同46%減の15社にとどまり、求人数も64%減の42人と大幅に落ち込んだ。このほか、卸・小売り業とサービス業は、求人数がそれぞれ72%減、91%減となった。
厳しい就職事情を反映して、午後1時の開会前に100人以上が受付前に列を作り、受付表に氏名や学校名、希望職種などを記入した後、各企業の採用担当者との面談に臨んだ。
愛知県内の大学に通う飯田市出身の熊谷絵美さん(21)は「自動車業界で働きたい」と販売会社のブースへ。「就職が内定した友達の話を聞くと焦ってしまう」と心境を明かしながら、「厳しい時期だからこそ自分の本当の力が試される。不況に負けずに頑張りたい」と話した。
同市内の建設業社の採用担当者は「不況は優秀な人材を獲得できる好機」と話し、飯田職安の前本秋次所長は「就職氷河期と言われる半面で、団塊世代の大量退職などによる人材不足が進行している。各企業には積極的な採用を望みたい」と期待を込めた。
(長谷部正)
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