2009/04/15
日本語を学んで、再就職に役立てて-。景気悪化で失職した外国人住民を支援しようと、豊橋市中岩田の県営岩田団地の自治会が日本語教室を開いている。60人ほどいる生徒は週1回団地集会場に集まり、「あいうえお」から学習を始めている。
同団地は670世帯中、4割が日系ブラジル人ら外国人住民が占める。教室開催は昨年末、元自治会長の小池真宏さん(70)が彼らから「派遣契約が切れた。仕事を探したいので団地で日本語を学べないか」と相談されたのがきっかけ。
自治会に話し、市でポルトガル語通訳相談員をしている団地住民ら6人に講師を依頼した。教材や復習用プリントは手作りし、片仮名・平仮名の書き取りと会話を1時間ずつ教えることを決めた。
「あなたは、とよはしでんこうの、はんちょうですか」。集会場では、集まった生徒が講師に続いて会話例文を反復したり、黒板に書かれた平仮名を書き取ったり。練習を繰り返して、日本語を習得しようと必死だ。
自動車関係で派遣社員をしていたクボ・アドリアナさん(37)も「難しいけど、日本語を覚えて再就職に役立てたい」と真剣な表情。教室開催から2カ月近くたち、小池さんは「最近、参加者の語彙(ごい)が増え、進歩してきた」と成果を感じている。
教室の目標は、5月までに平仮名・片仮名をマスターすること。その後は、漢字学習へと進む。小池さんは「教室で日本語を学び、就職できたらうれしい。就職後も日本人とうまくコミュニケーションを取って仕事を長く続けられるよう、支援していきたい」と話している。
(世古紘子)
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