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【暮らし】さあ仕事、気持ち切り替え 「連休明け」どう対処?

2019/05/06

 最長で十連休となったゴールデンウイークも、きょうで終わり。明日からはいよいよ仕事だ。既に、憂鬱(ゆううつ)な気分になっている人も少なくないのでは? 気持ちを切り替え、仕事に前向きに取り組むには、どうすればいいだろうか。

 この新聞を読んだ後、すぐにできるのは、休み明けにこなす仕事のリスト作りだ。「人が不安や心配を感じるのは、何をやればいいかが分からなかったり、何を言われるかが予想できなかったりした時」と話すのは、働き方改革コンサルタントの新田龍(りょう)さん(42)。「仕事も同じ」ときっぱり。前日のうちにやるべきことを把握すると、気が楽になる。リストがあれば、出社後、スムーズに仕事に取りかかることもできる。

 それでも気が重い人は、仕事以外の楽しいことで、予定を埋めていこう。次の休みの予定を考えるのもいいが、そこまで持たなければ連休明け初日のランチ、仕事終わりに出掛ける夕食の店を決めてみては? 気の合う人を誘っておけば、なおさら効果的だ。おろしたてのかばんや靴、洋服、化粧品などを使うことも心をわくわくさせる。「自分は何があれば気持ちが上向くかを普段から考えておくと、憂鬱な日の武器になる」と新田さんは言う。

 これらに加え、「連休最終日は思いっきり体を動かして」と新田さんは言う。筋トレでもいいし、子どもと遊園地やアスレチックで大はしゃぎするのも立派な運動だ。「体を動かしている間は、余計なことや嫌なことを考えない。疲れて早く寝れば早く起きられる。翌日、家を出る時間が早まれば、通勤ラッシュを避けて出勤できる」

 会社に着いても気分が乗らない時は、頭を使わずに済む作業から始めよう。次第に仕事モードに切り替わったら、その調子で、前日に作ったリストの中から緊急度と重要度が高い仕事をつぶしていく。リストを付箋に書き、済んだものからはがしていくと、達成感が得られ、知らず知らずのうちにやる気が出る。

 こうした手軽な方法も役に立つが、根本的な原因を解決することも大事。朝、起きるのが嫌なのか、仕事の進め方が分からないのが嫌なのか、上司との関係が嫌なのか…。どんな小さなことでもOK。箇条書きにして一つ一つ解決法を考えていくうちに冷静になり、「大したことじゃない」と思えることもある。対処法をきちんと持っておけば、長期休暇が明けるたびに憂鬱な気分になるのは避けられるはずだ。

 ただ、いろんな方法を試しても、どうしてもしんどい場合は、もっと問題の根が深い可能性も。五月の連休明けは、ただでさえ新入社員らを中心に心身の調子を崩しやすい時期。休みの期間が例年より長かった今年は、さらに「五月病」に気を付けないといけない。本当につらい時は、実際に転職するかどうかは別にして、「次に働くならどんな会社にしようか」などと調べるだけで、気が晴れることもある。新田さんは「真面目すぎる人は要注意。仕事を一人で抱え込んでうつ病などになりやすい。我慢せず、専門医やカウンセラーに相談してほしい」と話す。

 さあ、あちこち出掛けて連休を楽しんだ人も、しっかり体を休めた人も、元気に初日を乗り切ろう。

 (出口有紀)