2016/11/02
岡崎市八帖町の八丁味噌(みそ)メーカー「カクキュー」で、フランス人の大学院生ル・トゥルエ・アリスさん(21)が今月末まで、2カ月間のインターンシップ(就業体験)に励んでいる。
ル・トゥルエさんはフランス中部の都市クレルモンフェランにある農業などの専門大学院で、食糧問題や環境問題、生物多様性などについて学んでいる。
八丁味噌については、昨年パリで開かれた食材の展示会で知った。大学院ではインターンシップが必須科目で、高校生のころから漫画などを通して日本に興味があったル・トゥルエさんは日本での研修を希望。展示会で受け取ったパンフレットの連絡先にメールを送り、カクキューでの受け入れが決まった。
10月上旬から、みその製造現場を見学しながら発酵の仕組みを学んだり、パック詰めなどの作業をしたりしている。製造過程や八丁味噌を使った料理のレシピなどをフランス語に翻訳した。
ル・トゥルエさんは「フランスにもチーズなど発酵食品が多いが、発酵の過程が違う。こうじを使うところが特徴的で面白い」と興味津々。「機械などを使わず自然発酵で、添加物などを入れない点も環境にやさしいと思う」と話していた。
カクキューがインターンシップを受け入れるのは初めて。企画室の野村健治課長(40)は「八丁味噌は欧州でも人気があるが、製造過程などはあまり知られていない。今回の受け入れを通じて、海外への情報発信も強められれば」と話した。
(森田真奈子)
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