2016/05/20
就労支援 じっくり見て
長久手市は25日と30日に、障害のある中高生の保護者らを対象に、市内にある障害者を受け入れる事業所の見学ツアーを催す。進路の選択に役立ててもらう狙いで、6月6日には就労に向けた進路相談会も開く。 (村松秀規)
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同市が見学ツアーと相談会を開くのは初めて。見学ツアーは、市内の事業所計六カ所が対象。雇用契約を結んで障害のある人が働く就労継続支援A型事業所や、雇用契約は結ばないが工賃が支払われる同B型、就労移行支援、生活介護事業所の四種類がある。
「事業所の様子を見てもらう機会はなかなかないので、ありがたい」と話すのは、NPO法人「楽歩(らふ)」が運営するA型事業所「ジョブ長久手」のスタッフ大橋優華さん(33)。同事業所は25日の見学先で、コーヒーの焙煎(ばいせん)や農作業、施設の清掃などで就労支援をしており、現在19人が働いている。
就労者は、仕事の段取りから自分たちで考えて働いているという。これまで、同事業所で仕事を覚えた後に一般事務、美容院、配達業の荷物の仕分けなどの企業に就職した人もいる。
収穫したタマネギを干すための下準備をしていた同事業所の上田智仁さん(33)は「農作物を作ることは達成感がある。農作業全般が楽しくなってきた」。佐藤匠さん(36)は「必要とされる仕事をしていることに喜びがある」と作業に励んでいた。
事業所見学ツアーは、学校卒業後の就労のための訓練場所や昼間の居場所づくりに役立ててもらうことが主な目的。大橋さんは「事業所によって提供するサービスは違う。それぞれの事業所を見て、自分に合った場所を見つけてもらえれば」と話した。
進路相談会は、市公民館研修室(市役所西庁舎3階)で、進路、障害福祉サービス制度、相談支援事業についての案内がある。
ツアーは定員20人で、午前9時半から約2時間。相談会は、定員はなく、午前9時半から2時間半開かれる。いずれも無料だが市福祉課で申し込みが必要で、締め切りは20日。希望があれば、個別で別途受け付ける。相談会は当日申し込み可。【問】市福祉課=0561(56)0614
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