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【愛知】デンソー 女性採用増へ 障害者向け子会社設立

2016/01/27

 自動車部品大手のデンソー(愛知県刈谷市)は26日、2017年春入社の新規採用から総合職の女性比率を事務系で40%、技術系で15%以上に高める方針を発表した。さらに障害者雇用を促進するため、社内郵便などを委託する子会社「デンソーブラッサム」を設立した。

 デンソーの総合職の女性比率は4%で、事務系が12%、技術系が3%と偏りがある。新規採用では技術系が16年入社予定者の16%と目標を超えているが、二年前は4%だった。逆に事務系は企業間の採用競争が激しく、2年前の38%から16年入社は21%と低下。このため出身学部にこだわらない採用を進め、目標達成を目指す。

 責任者で昨年、初の女性役員となった下方敬子常務役員は「自動車産業は女性が少ないが、人数がそろえば力は増していく。中途採用も進めていく」と話した。

 デンソーブラッサムは本社内に設け、17年度から社内郵便の受発信や清掃、緑化などの業務をデンソーから受託。18年時点で精神障害や知的障害などがある約70人を雇用する。同社の社長を兼任する下方氏は「開花を意味する社名の通り、1人1人が働き、開花できる場をつくりたい」と語った。すでに部品生産も手がける別の障害者雇用の子会社があるが、より幅広い就労機会を設ける。