2016/01/09
市が冊子作成
子どもたちに介護の職場に目を向けてもらおうと、名古屋市は介護士やケアマネジャーの仕事を紹介する冊子「カイゴの仕事はヒーローだ!」を作った。介護する側も、される側も、笑顔があふれる写真をふんだんに掲載。介護職を「おじいさんやおばあさんを笑顔にする仕事」とヒーローになぞらえ、やりがいを伝えている。 (岩崎健太朗)
市介護保険課によると、常勤、非常勤を合わせた名古屋市内の介護職従事者は2013年度の調査で3万5000人。国の推計では、25年度には高齢者の増加により市内で5万2000人が必要となり、5700人ほどの不足が見込まれるという。ただ、介護の仕事には「きつい」「労働の割に賃金が低い」といったイメージが強く、早期離職者も多い。そこで、小中学生の早い段階から、仕事の内容を知った上で、将来の進路の一つに考えてもらおうと冊子を作成した。
B5判10ページで、市内の特別養護老人ホームで働く若手介護士ら約30人が登場。施設や自宅への訪問勤務などさまざまな介護職種や、入居施設の1日、資格取得を含めた介護士に就く道のりなどを紹介している。
先輩としてメッセージを寄せている女性スタッフは「『ありがとう』って言われるのがうれしい。これほどやりがいのある仕事はほかにない」とにっこり。男性スタッフは「おじいちゃん、おばあちゃんと話すのが大好き。その気持ちだけで楽しく仕事ができます」と呼び掛けている。
昨年4月から守山区の特別養護老人ホームに勤務し、冊子に登場する介護福祉士大城美琴さん(19)は「1人1人のできること、できないことを把握することが大変ですが、どうやって笑顔を引き出すか考えながら毎日楽しく接しています」と話している。
4500部作り、特養や老人保健施設に置き、見学に訪れた小中学生に配る。市介護保険のホームページ「NAGOYAかいごネット」にも掲載している。市介護保険課=052(972)2591
転職・求人情報検索(名古屋市・愛知県・岐阜県・三重県)はトップから