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【政治】雇用開発機構を廃止 「しごと館」売却

2008/12/11

 舛添要一厚生労働相と甘利明行政改革担当相は10日、厚労省で会い、独立行政法人「雇用・能力開発機構」の廃止で合意した。同機構の職業訓練機能の大部分は同省所管の独法「高齢・障害者雇用支援機構」に統合する。年内に閣議決定する方針。統合は法改正が必要で、時期は未定。

 開発機構が管理する職業体験施設「私のしごと館」(京都府)は国の事業としては廃止する。施設は取り壊さずに売却先を探す。

 開発機構が持つ職業訓練関連施設のうち、全国61カ所の職業能力開発促進センターは希望があれば、都道府県に移管する。希望がなければ、統合後の支援機構が受け持つ。

 全国10ブロックに1カ所ずつある職業能力開発大学校とその付属短期大学校(12校)も都道府県への移管を検討する。職業能力開発総合大学校(神奈川県相模原市)は業務をスリム化した上で支援機構が運営する。

 開発機構の職業訓練機能について、行革推進本部は大幅な地方移管を要求。厚労省は新法人に引き継ぐ形で国の事業として存続させるよう主張していた。

 甘利氏は統合について「独法数を減らせるし、シナジー(相乗)効果も期待できる。マイナスはない」と記者団に説明した。

 支援機構は高齢者の雇用促進のための給付金支給や障害者職業センターの運営などを行うため、2003年10月に設立された。