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【経済】冬のボーナス期待薄 業績悪化で3.8%減見通し

2008/11/05

 野村証券金融経済研究所は4日、今年冬の民間企業ボーナス支給額が、前年冬に比べ3・8%減る見通しだと発表した。2年連続で前年水準を下回り、情報技術(IT)バブル崩壊で5・6%減った2002年冬以来のマイナス幅になると予想している。企業業績や雇用環境が悪化しているためで、個人消費の落ち込みが懸念される。

 同研究所の推計によると、従業員5人以上の事業所で、1人当たりのボーナス平均支給額は3・8%減の40万1669円となる。今年夏の支給額実績である前年夏比0・4%減よりもマイナス幅が大幅に拡大すると予想している。

 理由として、中間決算で減益となる企業が相次いでおり、企業収益の悪化が支給額を押し下げると分析。失業率が上昇、人手不足が解消しつつあり、企業がボーナスの引き上げに消極的になっているという。同研究所の野木森稔エコノミストは「ボーナスの減少は中小企業が先行していたが、この冬は大企業にも確実に波及する」とみている。