2010/08/07
医学部目指す高校生ら対象 女性支援策など紹介
医学部への進学を目指す高校生らに県内の現状を伝え、医師の使命感を知ってもらうセミナーが六日、金沢市文化ホールであった。石川の医療を担う人材育成が主な目的。深刻化する奥能登の医師不足、女性医師の支援策、小児救急の実情などが紹介された。(前口憲幸)
県の担当者は、県内の人口あたり医師数は増加の傾向にあると指摘。人数の単純比較では全国十三位の水準だとした上で「医師は金沢の周辺に偏っており、能登や南加賀では全国平均を大幅に下回っている」と説明した。
小児科や産婦人科、麻酔科など、特定の診療科の医師不足にも触れ「救急医療を担う医師の負担が増えてはならない」と話した。
医師の三人に一人が女性である時代に合わせ、県独自の支援事業も紹介。病児保育や当直勤務の免除など、子育て環境への柔軟な考えを示した。
石川の医療界をリードする人材育成については、金沢大医薬保健学域医学類の特別枠を説明。医師免許の取得後、県が指定する県内の医療機関で九年間勤めれば、修学資金の返還が免除される医師確保の制度を強調した。
セミナーは二〇〇八年度に始まり、三回目。医学部生の助言や入試対策の講義もある。県によると、県出身の医学部進学者は、かつて五十人前後で推移。〇八年度は四十八人だったが、〇九年度は八十八人と大幅に伸び、一〇年度も八十九人だった。
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