県内企業の今年の春闘は、賃上げの妥結額が前年比１２５円増の５１７３円、妥結率は同０・０５ポイント増の１・６９％で、ともに３年ぶりに増加したことが、県のまとめで分かった。

　調査は県内の労働組合のある企業２９２社が対象。昨年は妥結額、妥結率とも過去１０年で最低だったが、今年は製造、情報通信、金融など６業種で増額となった。

　県によると、業種別で妥結額が最も高かったのは「情報通信業」で８７３５円。回答企業全体の４分の３を占める製造業の中では、自動車関連などの「輸送用機械器具」が６３５８円で最も高かった。

　ベアを見送り、定期昇給確保に重点を置く組合が多かったため、平均要求額は前年比２３１５円減の５４７４円。平均要求率は同０・７４ポイント減の１・７９％だった。