2010/02/17
失業中の日系外国人らが、農園や茶畑での実習を通じて農業への就業を目指す職業訓練が16日、四日市市の四日市情報外語専門学校で始まった。雇用・能力開発機構三重センターによると、日系人を対象にした農業の訓練コースは全国で初めて。
雇用保険が切れた人が月10万~12万円の生活支援を受けながら受講できる国の緊急人材育成支援事業の一環。同校が「農業ビジネス実務コース」として新設した。
受講者は北勢地方に住むブラジル、ペルー国籍など20~50代の22人。6カ月の訓練中、前半は主に日本語やビジネスマナーを学び、5月ごろから桑名市や四日市市のトマト、茶、畜産などの農業法人で実習する。
平塚秀敏副学校長は「受講生には、農業の大変さをお話しした上で手を挙げてもらった。体験することで、製造業以外の新たな働き先を切り開いてもらえたら」と話す。
入校式で、雇用・能力開発機構三重センターの木代健次郎所長が「日本語が分からなくても集団で働く職場がある時代は過ぎた。1人1人が日本で安定した生活を送るため、一歩を踏み出して」とあいさつした。
昨年4月に自動車部品工場の仕事を失った受講生の日系ブラジル人3世、ヒエダ・エイトルさん(35)=四日市市=は「母国でも農業の経験はないけど、最後までやり抜きたい」と話していた。
(木下大資)
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