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【地域経済】入社式でも「働き方改革」健康、私生活も大切中部企業の訓示

2017/04/04

新入社員「笑顔忘れず」「挑戦を」

 中部地方の企業でも3日、入社式があり、経営トップたちは、トランプ米大統領の就任や英国の欧州連合(EU)離脱を踏まえ、「激動の時代だからこそ、ぶれない軸を持ってほしい」(トヨタ自動車・豊田章男社長)などと新入社員に呼び掛けた。働き方改革や金融再編への言及もあり、世相を映す訓示が相次いだ。

 トヨタが本社(愛知県豊田市)で開いた入社式には、2151人の新入社員が出席。豊田社長は世界情勢の大きな変化について「自由主義やグローバル化などこれまでの常識に疑問を投げ掛けている」と指摘。「挑戦者として新しいトヨタの歴史をつくることが皆さんの使命だ」と訴えた。

 「各国で保護貿易主義が台頭し始め、グローバル経済は長期的にみて不確実性が高まっている」と懸念したのは豊田通商(名古屋市)の加留部淳社長。「リスクをしっかり認識し、機会をとらえる感性がますます求められる」と自覚を求めた。

 大同特殊鋼(同)の石黒武社長は、働き方改革に言及。仕事と私生活の調和を図る「ワークライフバランス」を挙げ、「人生をより豊かにするための私生活も大切にして、何より心と体の健康維持に努めてください」と語り掛けた。

 名古屋銀行(同)の中村昌弘頭取も「働きやすい環境でないと、お客さま満足度も従業員満足度も高まらないとの考えで働き方改革に取り組んでいる」と決意を述べた。

 2018年に三重銀行(三重県四日市市)との経営統合を目指す第三銀行(同県松阪市)では、岩間弘頭取が「それぞれの企業文化の良いところを高め合い、地域の役に立てる銀行を目指したい。一番若い皆さんが、異なる企業文化の融合をリードしてほしい」と呼び掛けた。